受講生からよくある質問と回答(3級編)
海生ゼミでは、受講生は何度でも無料で質問をすることができ、遅くても24時間以内に講師である会計士から回答を行っています。
よくある質問と回答例です。なお、テキストと書いてある問題は講義で使っているものです。ご了承ください。また、質問の文章並びに回答の文章も若干、修正をしています。(実際の回答には、図解を添付しているケースがありますが、ここでは省略しています)。
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(1) 損益勘定について |
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(2) 当期純利益の計算及び記帳について |
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(3) 帳簿・伝票について |
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(5) 総勘定元帳への記帳の方法 |
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(6) 振替仕訳について |
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(7) 試算表について |
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(8) 現金過不足について |
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(9) 当座預金について |
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(10) 商品取引関係 |
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(11) 為替手形について |
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(12) 有価証券について |
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(13) 貸倒引当金について |
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(14) 固定資産について |
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(15) 税金について |
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(16) 資本金について |
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(18) 仮勘定等の処理 |
(1)損益勘定について
Q:元帳の「損益」勘定のところですが、どう記入したらよいのかわかりません。
A:問題に「各勘定を締切りなさい」とあります。締切るとは何かですが、各勘定科目等の帳簿を年に一度、決算という作業においてきちんと金額を確定させる作業と考えてください。
現金や売掛金、商品、貸付金、備品、買掛金、借入金(これらを貸借対照表項目といいます)は貸借の差額を、「次期繰越」と記すことによって確定させています。これを「帳簿を締切る」といいます。つまり、「次期繰越」と記入することによって元帳、つまり帳簿を締切っているのです。そしてその「次期繰越」の金額がそのまま、次期の期首の金額となって次期がスタートするわけです。
これに対して、売上や給料などの損益計算書項目は次期に繰越しません。当期の金額だけ集めて、利益がいくら出たか計算します。その集計作業と元帳の締切りを、損益という勘定を使って行います。つまり、損益勘定は、売上や給料などの損益計算書項目を締切るときに必要な勘定です。ですから、売上勘定の借方に、損益80,000と記入し、80,000を売上勘定から損益勘定へ振り替えます。その結果、80,000が損益勘定の貸方に、売上80,000と記入されます。他の損益計算書項目の勘定も、売上と同様に締切った結果、損益勘定に収益と費用が集計されます。そして、初めてその損益勘定の貸借の差額が当期の、この場合は利益となり、資本金勘定に流れ、そこで資本金勘定の締め切りが出来ることになります。
Q:黒字の場合はわかりやすかったのですが、もし仮に年間で赤字になった際、下記の点が不明です。
@「損益」勘定において、黒字なら”資本金”として借方にその金額(←この問題なら163,000円)を記帳すればいいものの、赤字なら貸方に何か書くのですか?
Aそれに伴って、総勘定元帳の「資本金」も「損益」もどう記帳するものなのでしょうか?
A:@赤字の場合、損益勘定の貸方に、資本金163,000と記入します。赤字(損失)ということは費用の金額(損益勘定でいうと借方)が収益の金額(損益勘定でいうと貸方)より多くなるということですから、必然的に損益勘定の貸方に差額の金額(これが当期純損失の金額です)を記入することになります。そのときの相手勘定も黒字(利益)のときと同様に資本金です。
3級の場合は個人商店の取引を想定していますので、最終的に利益が出たら、資本金の額が増加しますし、損失であれば、資本金の額を減らします。
A損益勘定で貸方に資本金163,000と記入したら、資本金勘定では、借方に損益163,000と記入します。仕訳は(借方)資本金163,000(貸方)損益163,000となります。
Q:損益勘定では、当期純利益ではなく資本金とし、損益計算書では資本金ではなく当期純利益と記帳するのは何故ですか?
A:「損益」も勘定科目です。勘定科目は必ず、期末に締め切られます。そして、その損益勘定の貸方(収益の合計)が借方(費用の合計)より大きければ、差額が当期純利益となります。
ちなみに当期純利益という勘定科目はありません。当期純利益は損益勘定の差額で計算されます。
そして、その金額を簿記3級では資本金勘定に振替え、損益勘定は締め切られます。
ですから、損益勘定では、当期純利益の金額の相手勘定が資本金となってきます。
これに対して、損益計算書は、当期純利益と記帳します。記帳というよりも、当期純利益を表示すると考えた方がいいかもしれません。勘定は、総勘定元帳という帳簿の一種ですが、損益計算書や貸借対照表は、帳簿から外部に報告するために作成する書類です。
たとえば、繰越商品勘定を総勘定元帳では使用していましても、貸借対照表では、商品と表示します。
資本金の場合も、当期純利益によって資本金は増加し、勘定においては資本金に含まれますが、貸借対照表の表示としては、当期純利益の金額を分離して表示します。これは、貸借対照表や損益計算書といった決算書を見る人(取引先、税務署、銀行等)が理解しやすいように配慮しているからです。
Q:初歩の疑問で恐縮ですが、貸借対照表と損益計算書の当期純利益がどうして一致するのか教えてください。仕訳でそんなにうまくできるとは感覚的に理解できないのです。
A:まず、感覚的に次のように考えてください。利益は収益から費用を引いて計算します。利益が出れば、それだけ財産が増加します。このように利益と財産の増加金額は一致します。
これを簿記的な表現に代えてみます。
損益という勘定で当期純利益が算定されます。そして、その金額は、3級の場合、資本金に振り替えられます。(借方)損益×××(貸方)資本金×××という仕訳をすることで、当期純利益が資本金に振り返られます。つまり、資本金が当期純利益分だけ増加することになります。
このことを、損益計算書と貸借対照表の当期純利益が一致するといいます。
Q:損益計算書と貸借対照表の当期純利益は必ず一致するとありますが分かりません。
(資産・負債・資本の関係から算出される純利益)と(収益・費用の関係から算出される純利益)が同額になる仕組みが分かりません。教えてください。よろしくお願い致します。
A:ご質問の回答をさせていただきます。まず、いま、現金が100万円あるとします。その現金は、友人から借りた40万円が含まれているとします。つまり、現金100万円の「資産」はありますが、40万円の借入金という「負債」があるため、自分の財産、つまり「資本金」は60万円になります。これが貸借対照表として、左に「資産」100万円、右に「負債」40万円、「資本金」60万円と記載されます。
この状態から次の取引を考え、その結果の損益計算書及び貸借対照表を考えて見ます。
取引)30万円で商品を現金で購入し、その商品をすべて80万円で現金販売したとします。
簿記を考える前に取引を知る必要があります。
上記取引の結果、まず現金は100万円−30万円+80万円=150万円になりました。借入の返済はしていないので、借入金は40万円のままです。購入した商品はすべて販売したので資産としての商品の在庫はありません。しかし、30万円で買った商品を80万円で販売した結果、儲けつまり利益は50万円となっています。
では、この取引で財産を現す資本金はいくらになったでしょうか。
もともと60万円の財産が、儲け、つまり利益を50万円計上することによって110万円になったはずです。
簿記は、このような取引をきちんと記録する技術です。そして、結果として損益計算書と貸借対照表を作成することになります。
簡単に損益計算書と貸借対照表を作成してみましょう。
損益計算書
売上(「収益」)80万円−売上原価(「費用」)30万円=利益50万円
これに対して、貸借対照表は次のようになります。
「資産」としての現金は150万円となっています。資産は以上です。
「負債」としての借入金は40万円のままです。
「資産」から「負債」を差し引けば財産を表す「資本」(3級では資本金といいます)になります。
つまり、150万円−40万円=110万円となります。さて、ここでこの110万円の意味を考えてください。最初の財産は60万円でした。それが110万円になったのは利益が50万円加算されたためです。
まさに、「損益計算書と貸借対照表の当期純利益は一致する」を意味しています。
非常に簡単な取引で説明しましたが、考え方はこんな感じです。
Q:残高試算表作成問題において、資本金について収益と費用の差「当期純利益」を加えて資本金勘定を計算したところ全く間違えていました。答えでは期首の資本金の額をそのまま転記していた形です。私が決算整理か何かと混同していると思うのですが、どのように試算表の資本金勘定を考えればいいのか教えてください。
A:試算表は、勘定科目を締め切る前に作成される表です。勘定を締め切る場合、損益項目の勘定は、損益勘定に振替えます。そして損益勘定で算定された当期純利益3,000円を資本金勘定に振り替えます。
これは、決算手続きの一部で、損益という勘定科目を締め切る作業です。
このように、勘定を締め切った段階で、初めて、資本金勘定に当期純利益が振り替えられます。
そのため、残高試算表の段階では、当期純利益は資本金勘定に振り替えられていないのです。
ですから、資本金は期首の金額のままになります。
残高試算表と当期純利益の関係について、資料を添付いたしましたので参考にしてください。
(3)帳簿・伝票について
Q:第3問に出てくる二重仕訳についてです。補助簿別の資料から試算表を作成する問題では二重仕訳が生じることはわかります。例えば、過去問86回・104回・105回です。その他の問題で、例えば、87回・96回では二重仕訳が生じなくて、90回・94回では二重仕訳が生じています。そこで、二重仕訳が生じる問題をどのように把握すればよいのでしょうか。また、仕訳の勘定科目と金額が一致すれば二重仕訳とみなしてよいのでしょうか。
A:96回の第三問と94回の第三問の違いについて説明いたします。まず、96回ですが、B)平成12年10月仲の取引の(1)から(5)につきまして、同じ取引を1回だけ表現するように工夫されています。たとえば、(上記(1)及び(2)に含まれているものを除く)という文章がそれです。また、95回の第3問も、取引が日ごとに書いてありますから、二重に記載されていることはありません。
これに対して、94回の問題は、96回のように上記(1)及び(2)に含まれているものを除く)という文章がありません。つまり、たとえば、(1)と(2)の両方に関係ある取引→当座預金の預入高29000、当座預金の引出31000が2箇所に表現されています。つまり、1つの取引が2回表現されていることになります。2回表現されているからといって2回仕訳をしますと、取引が2倍になってしまいます。ですから、この点に注意して、1回だけ仕訳をしてあげる処理をする必要があります。
つまり、この場合は、二重仕訳の存在を確認する必要があります。結果的には、仕訳の勘定科目と金額が一致しますのでそれを二重仕訳とみなしていいと思います。本来、このような二重仕訳は2級で詳しく学習しますので、3級では上記の理解で十分だと思います。
Q:伝票について、第108回第4問(2)の出金伝票の答えが仕入の意味がわかりません
A:108回第4問(2)の仕入の意味ですが、次のように考えてください。
まず、商品を仕入れるために、手付けとして30000を支払っていた。
(借方)前払金30000(貸方)現金30000
この問題は、上記の仕訳の存在を前提に考えています。つまり、30000円の手付けを行った後で、100000円の商品を仕入れ、100000と30000の差額70000を現金で支払ったという取引です。
仕訳は
(借方)仕入100000 (貸方)前払金30000
現金70000
となります。
これを伝票で表現することになります。
仕入30000 前払金30000
→振替伝票
仕入70000 現金70000 →出金伝票
になります。
Q:伝票整理の問題で得意先元帳への転記の際に入金伝票からの転記が貸方にきたり、振替伝票からの転記も貸方にくるといった借方記帳・貸方記帳のルールが全く分かりません。いつも貸借逆に記帳してしまいます。
A:伝票を仕訳でイメージしてみてください。そして、その仕訳を転記する作業と考えてください。つまり、仕訳で左、すなわち借方に書いたものは、総勘定元帳の勘定や得意先元帳の左に書いてあげます。逆に仕訳で、右、すなわち貸方に書いたものは、総勘定元帳の勘定や得意先元帳の右に書いてあげます。詳しくは、添付資料に書いています。
Q:繰越試算表にはどのような意味があるのでしょうか。
A:試算表は、転記のミスがなかったかどうかをチェックする表です。
繰越試算表は、貸借対照表の項目につき、次期繰越金額があっているかをチェックするものです。
繰越試算表を作成する場面は、勘定の締め切り方法で「英米式」というものを採用した場合です。
「英米法」では、損益計算書の項目は、損益という勘定科目に振り替えることで損益の各勘定を締め切ることができます。
そして、この損益勘定が、損益計算書の金額をチェックする帳簿になります。
これに対して、貸借対照表の項目は、次期繰越と各勘定に書くだけで、勘定を締め切りますので、損益勘定のように、金額をチェックする帳簿がありません。
そのため、繰越試算表というものを作成し、貸借対照表の各項目の金額をチェックします。
Q: 期首の資産・負債・資本、期末の資産・負債・資本そして収益、費用の関係がわかりません。
A:資産=負債+資本の関係があります。資産の合計は、負債と資本の合計と一致します。別の表現をしますと、資産-負債=財産(資本)ということができます。
そうすれば、期首の資産が5200、資本が2800ですから、期首の負債は5200=負債+2800で2400となります。次に期末です。
期末の資本つまり財産ですが、まず期首の財産(資本)は2800あります。そして1年間を通じて、300だけ利益が計上できました。つまり、300だけ財産が増えたことになります。したがって、期末の資本つまり財産は2800+300=3100となります。そうなれば期末の資産は負債が2900であれば、負債2900+資本3100=6000になります。
Q:総勘定元帳の借/貸という欄は何の為に記入するものなのですか?また、現金だったら借方に記入するから「借」、買掛金なら貸方に記入するから「貸」、といったように単純にこのように記入すればよいのでしょうか。
A:借/貸の欄は、借方残高、貸方残高の略語です。現金の場合、増加は左、つまり借方、減少は右、つまり貸方に記入されます。借方残高とは、借方が貸方より多いことを表します。解答の11ページを見てください。現金の箇所の8月5日を見ます。80000円現金が減少していますので、貸方に80000記載します。そして、80000円の現金減少直前には現金の残が200000ありますから、120000に現金残高が変化します。つまり、120000円の借方残高です・・・という意味で借/貸の欄に借と記載します。
Q:いわゆる「諸口」・「振替」について、もう一度具体的に教えてください。宜しくお願いします。
A:「諸口」(しょくち)
仕訳の相手勘定が2つ以上となった場合、主要簿(仕訳帳、総勘定元帳)や補助簿(現金出納帳等)に記帳する場合、諸口と書きます。たとえば
(借方)現金1000 (貸方)売掛金800
受取手形200
という仕訳があった場合、仕訳としては、上記のように書きますが、それを主要簿や現金出納帳等の補助簿に記帳する場合には、現金の相手勘定が2つありますので、諸口と書きます。諸口の書き方につきまして、添付資料に説明をしていますので参考にしてください。
「振替」
ある勘定科目から、他の勘定科目に金額を振替ることをいいます。
修正仕訳や決算整理仕訳のほとんどはこの振替仕訳です。
これにつきましても、添付資料に説明をしていますので参考にしてください。
(6)振替仕訳について
Q:T字勘定である勘定からある勘定へ振替をする時、例えば借方から借方に振替られる場合、振替る元のT字勘定をまずマイナスする為貸方に移してその後振替える先の勘定の借方に移すはずです。プラス、マイナス、プラスという順序をたどると思うんですが、それならば借方から借方に直接移してしまえばいいのではないかと思うのです。どうして、元の勘定でいったんとなりの貸方に移すのでしょうか。どの参考書をみても借方から貸方に移しそして借方に振替ているのでそうするものだとは思うんですが、前からどうしてそうするのかなあと思っていました。基礎中の基礎の事を聞いているのだと思いますが、解答を宜しくお願い致します。
A:振替仕訳のお話ですが、借方からへ振り替えるということは、左の金額を別の勘定の左へ移すことを言います。そうすれば、最初の左の金額は、次の勘定の左へ移りますから、消えることになります。さて、簿記で、左のものを消すには、右に書くことが必要です。
そのため、ご質問にもありますように、プラス→マイナスで、一旦、消すことになります。そして、次の勘定に移す(これをプラスと考えます)のです。
(7)試算表について
Q:合計試算表と残高試算表の作成を学びましたが、あえて合計試算表を作成する意味がわかりません。合計試算表を作る利点は何ですか?
A:試算表は、仕訳を勘定科目に正確に転記したことをチェックする表です。その試算表にも、残高試算表と合計試算表、そしてそれらを合算した合計残高試算表があります。合計試算表の存在価値は、取引の大きさを見るためにあります。たとえば1ヶ月間に現金の取引の大きさは合計試算表を見ればわかります。
Q:テキストP131問題中「(B)7/26手形振り出し」において「南北銀行から300,000円借入れ・・・借入金に対しては約束手形を振り出す」とあります。
回答では
(借)現 金 100,000 /借入金 300,000
当 座 197,500
支払利息 2,500
で処理してありますが、「借入金は約束手形を振り出した」と問題中にありますので、「手形借入金」勘定ではないのでしょうか?
A:まず、合計試算表の勘定科目ですが、この合計試算表掲載の勘定科目がこの会社で使用している勘定科目になります。この点に注意してください。ですから、借入について、借入金という勘定を使っている以上、手形借入金という勘定を使用できません。
借入には、短期の借入と長期の借入があります。
短期の借入の場合、「手貸し」といい、借り手は手形を振り出し、貸し手(通常、銀行)に手形を渡します。つまり、手形を担保として借入をしているというわけです。
ですから、実務では、通常の短期借入はこのケースが多いため、借入金勘定で処理します。
ただ、簿記の学習の場合、勘定科目をよりわかりやすくするために、手形借入金という勘定科目を使うことが多いようです。ですから、借入金でも手形借入金でも正解となります。
3級の場合、通常、勘定科目に指示があります。この問題の場合、先ほども述べましたが、試算表の勘定科目を使用していますので、借入金を使います。
(8)現金過不足について
Q:現金過不足について、現金の実在が帳簿より46000不足していて、その原因として費用の記入もれは納得できるのですが、収益(受取手数料)の記入もれが納得できません。現金不足の原因として収益の記入もれが出てくるのは
日本語として変な感じがします。解答をみれば、原因が判明した分=32000、不明な分=14000となることはわかるのですが、問題文からは導くことができません。どのように考えればよろしいのでしょうか。
A:確かに、費用の記入漏れの場合、容易に現金不足は想像できます。この問題で「現金不足」といっているのは、結果として現金が46000円不足しているという意味です。収益の記入漏れは現金過剰となります。つまり、費用の17000+19000=36000が現金不足です。
そして、結果として雑損として処理される14000が、お金がなくなったために現金不足の金額となります。つまり現金不足は36000+14000=50000となります。これに対して、収益の4000の記入漏れは現金過剰です。したがって、結果的に50000-4000=46000が現金の不足となる・・・
そういう意味です。
Q:現金過不足についてよくわかりません。
A:現金過不足勘定を使用する場合の流れを確認しておきます。まず、現金勘定から、現金の過剰又は不足分を現金過不足勘定に振り替えます。この段階で、現金残高は実在高となります。
たとえば、@(a)について、実在高が100,000円で、帳簿残高が94,000円であったとします。
この場合、帳簿残高を実在高にする必要があります。
まずは、現金を6,000円増加させます。すなわち(借方)現金6,000となります。その相手勘定として、現金過不足という勘定をとりあえず使用します。
とりあえずというのは、差額を原因分析をして、現金過不足勘定から、適切な勘定へ振替え、結果的に現金過不足勘定は消えることになるからです。
(借方)現金6,000(貸方)現金過不足6,000
この状態から、原因分析をして、現金過不足勘定から適切な勘定に振り替えることになります。
この場合、現金過不足勘定から考えるとわかりにくくなりますので、たとえば、受取手数料の記入漏れがあるということは、受取手数料という収益を計上してあげればいい、つまり、(貸方)が受取手数料4,500になる、そして、郵便切手の購入1,500円を二重に記帳したということは、通信費として1,500を(借方)として記帳すべきところを3,000と計上してしまったので、(借方)3,000を1,500にするために、(貸方)に通信費1,500と記帳すればいいのか・・・・
という感じで考えます。
そして、最後に現金過不足勘定の処理、つまり、現金過不足勘定は、原因分析が完了すれば消える、つまり残高がゼロとなる処理、この問題ですと、現金過不足勘定は、(貸方)にありますから、(借方)に書いてあげれば消えることになります。
ですから、
(借方)現金過不足 6,000 (貸方)受取手数料4,500
通信費1,500
という仕訳ができることになります。
これを、現金過不足勘定から、受取手数料勘定と通信費勘定に振り替えた・・・といいます。
Q:簿記三級、テキストP44問2のBなんですが答えの解説に受取家賃6、000円が記入もれであったこと(帳簿上の現金が6,000円少ない)および交通費3,000円の支払いが二重記帳されていたこと(帳簿上の現金が3,000円少ない)から、実際の現金有高が帳簿上の現金有高より9,000円多かったことがわかる。とありますが、なぜこのような解釈になるのかもう少し解りやすく簡単に説明していただきたいのですが。
A:受取家賃6,000円の記入漏れということは、6,000円の現金は金庫に入っているのですが、6,000円現金の増加の記入をしていないので、この段階で、現金が実際より6,000円少なく計上されていることになります。
たとえば、今、現金の実際の残が100,000円あり、現金の帳簿も100,000円だったとします。
この状態で、先ほどの家賃の入金があり、現金は106,000円になりました。
しかし、何も記帳していなければ、帳簿上の現金は100,000円のままです。
次に交通費を3,000円支払えば、現金が3,000円減少します。帳簿において、交通費の支払分3,000円を現金の減少として記帳すればよかったのですが、6,000円の減少として処理したわけですから、帳簿上の現金の方が実際の現金より3,000円少なくなっているはずです。
逆に言えば、実際の現金が帳簿上の現金より多くなっていることになります。
先ほどの例でお話をしますと、現金の実際の金額は106,000円で、帳簿上の金額は100,000円でした。この状態で交通費の支払いを3,000円しましょう。
実際の現金は103,000円となります。帳簿上の現金は、100,000円−6,000円(交通費3,000円の2回分)=94,000円になります。
結果的に、実際の現金103,000円、帳簿上の現金94,000円で、9,000円、実際の現金が多くなります。
(9)当座預金について
Q:テキスト以外からの質問ですが、よろしいでしょうか。当座勘定についてです。決算の問題(貸借対照表作成)で、決算整理仕訳に入る前に、次のような付記事項がありました。
決算整理前の残高試算表の当座勘定の残高は\2,850,000
付記事項
A銀行の当座預金残高は\3,120,000であり、B銀行の当座借越の残高は270,000であった。
解答を見ると
(借)当座 270,000 (貸)短期借入金 270,000
となっていました。B/Sを作成のため、上のような仕訳をしないといけないと思いますが、この仕訳ですと”当座”という勘定科目が残ってしまいます。
当座勘定(借方残高)=当座預金勘定残高と考えてもいいのでしょうか?
または、
(借)当座預金 3,120,000 (貸)当座借越 270,000
当座 2,850,000
のような仕訳で、当座勘定を当座預金勘定に振り替えた方がいいのでしょうか?そして、実務では当座勘定というのはどのように使われているのかということも知りたいので教えてください。お願いします。
A:ご質問は、実は、簿記においてとても大切なことです。当座預金取引には、「当座預金」と「当座借越」という2つの勘定を使う場合と、簡便法として「当座」という1つの勘定を使う場合があり、どちらを使用するかは企業の自由です。(通常は当座預金勘定を使っています)
簿記の流れは、前期繰越に始まり、最終的には、損益計算書及び貸借対照表を作成することにその目的はあります。一般的によく帳簿といわれますが、帳簿は仕訳で使用する勘定科目ですべて表現されます。たとえば、「当座」勘定を使用する場合は、最後まで、「当座」という勘定を帳簿で使用しなければなりません。ですから、途中で「当座預金」という勘定を使用することはできません。というわけで「当座」勘定を「当座預金」勘定に振り替えることはできません。
まず、この点をおさえて置いてください。
ところで貸借対照表は、どのような場面で登場するでしょうか?
まずは、精算表において登場してきます。この精算表は、たとえば上記の場合、「当座」勘定を使用している場合は、「当座」の金額は2850000円ではなく3120000円となります(この場合、当座預金と同じ意味です)。なぜなら、貸借対照表は会社の資産や負債の状態を表すからです。決して両者を相殺して表示することはできません。したがって、取引の実態は、A銀行には預金が3120000円、B銀行には借金が270000円ありますから、それを貸借対照表に表現する必要があります。ですから、解答の仕訳をしているのです。前述しましたが、当座勘定を使用している以上、当座預金勘定は使用できません。
以下は余談です。
精算表以外にも、貸借対照表がありますが、そこには当座とかではなく現金預金という表現に代わっていることが多いと思います。
この場合の貸借対照表は、外部に提出するためのもので、社内の帳簿ではないため、会社で使用している勘定科目を必ずしも使えるわけではありません。
会社では極端なことを言えば、どのような勘定を使っても、社内用ですから自由なわけです。
ただ、いずれ、銀行や税務署等、社外へ損益計算書や貸借対照表を提出しますから、できる限りそこで使う勘定と同じように使用することが一般です。
商品で「繰越商品」勘定を使いますが、精算表の貸借対照表の場合は、繰越商品勘定のままですが、本支店等で登場してきます形の貸借対照表では、商品となっていると思います。
これも社内用と社外用の貸借対照表の違いのひとつです。
(10)商品取引関係
Q:仕訳の際によく間違えるのですが、勘定科目「商品」と「仕入」の違いが判明致しません。
例)○○商店より商品500,000円を仕入れ・・・・
この時、借方には「商品」なのか「仕入」なのかが分からないのです。
A:商品取引には、仕入勘定を用いる3分法という方法と、商品勘定を用いる分記法 という方法があります。仕訳だけに論点をしぼりますと、商品を掛けで仕入れた場合の仕訳は次のようになります。
(3分法) (借方)仕入 500,000 (貸方)買掛金 500,000
(分記法) (借方)商品 500,000 (貸方)買掛金 500,000
もし、3級の本試験の第1問の仕訳の問題に、仕入の問題がでて、どの方法で仕訳しなさいと指示がないときは、第1問では、仕訳に使う勘定科目が与えられますので、その勘定科目から判断するしかありません。
Q:群馬商店のAで、着払い引取り運賃4000円分が記帳されていないのですが、それは何故ですか?
A:群馬商店は、栃木商店に商品を200,000で販売しています。運送費4000円は着払いという条件での取引です。ですから、群馬商店にとって運送費は取引上、無関係です。だから、群馬商店には仕訳は必要ありません。
Q:精算表で、繰越商品の残高試算表の値は期中増減はないのでしょうか?(いわゆる期首繰越高のみということでしょうか?)
A:商品取引で3分割法(繰越商品勘定、仕入勘定、売上勘定の3つの勘定を使用して仕訳をする)の場合、期中で使用する勘定科目は、売上と仕入です。繰越商品勘定は、期中は増減しません。ですから、期末の決算整理で、(借方)仕入×××(貸方)繰越商品××× (借方)繰越商品×××(貸方)仕入の仕訳をします。
Q:前受金について第107回の第5問ー2の修正仕訳のやり方がわかりません。
A:まず、問題文の前提として、商品を実際に売る(品物を引き渡す)前に、先に商品代金を受け取った場合には、前受金勘定で処理します。商品の売上は、品物を引き渡したときに計上します。以上、二つこのことを踏まえて、問題文を読んでみましょう。
まず、注文を受け入金があった際に(借方)現金又は当座預金 55,000 (貸方)前受金 55,000 という仕訳をしてあるはずです。そして、実際に販売した際には間違って(借方)売掛金 55,000 (貸方)売上 55,000と処理したと問題文にあります。そこで、正しい処理は(借方)前受金 55,000 (貸方)売上 55,000 となります。よって、修正仕訳は売掛金を消さなければならないので、(借方)前受金 55,000 (貸方)売掛金 55,000となります。
Q:仕入帳において、店主による自家消費高(原価)12,000とあった場合の処理は?
A:仕訳は、(借方)引出金12000 (貸方)仕入12000となります。
まず、商品を自家消費したことは、事業の資産をオーナーが使用したので、(借方)は引出金となります。つまり、それだけ事業の財産が減少したことを表します。
その原因は、買った商品(その際、(借方)に仕入と仕訳をしているはずです)を使うわけですから、仕入の金額を減額することになります。
これは事業の現金をオーナーが個人のために使った場合、(貸方)現金となることと同じです。
Q:取得原価は、商品・有価証券・固定資産の三つのときだけに使用すると覚えておいて間違いないですか?
A:取得原価という言葉が登場する場合は、まず、資産に限定されます。
そして、取得原価=購入代価+付随費用として計算される場合というのは、商品、有価証券、そして固定資産(有形固定資産、無形固定資産、投資)になります。
(11)為替手形について
Q:為替手形について、名宛人(引受人)は買掛金が支払手形になり、指図人(受取人)は売掛金が受取手形になるとのことですが、振出人だけの都合で掛から手形になることを簡単に受け入れてもらえるものなのでしょうか。もし、売掛金のある得意先が為替手形の引受を拒否すれば、手形を振り出したかった者はどうすればよいのでしょうか。
A:実務では、為替手形はそれほど発行されていません。ほとんどが約束手形です。ご質問のように、なかなか手形の引受人にはならないからです。
振出人に対して立場の弱い場合、引き受けざるを得ないため、引受人になるのが実務です。ですから、引き受けを拒否された場合、もちろん為替手形を出すことはできません。後は、法的手段を講じて回収するしかなくなります。
Q:テキストのP77の問題3にある、支払手形記入帳の5/25の為替手形の問題がよく分かりません。解答・解説を参考にしても、よく分かりません。為替手形は3社登場すると思うのですが、帳簿には神戸商店(振出人)と京都商店(受取人)の2社しか記載されていません。この手形は、誰に渡されたのでしょうか?また、解答欄に誰の仕訳を書けば良いのかも分かりません。
教えてください。よろしくおねがいします。
A:5/25の取引を説明いたします。
この手形は、神戸商店が京都商店を受取人として振り出した為替手形です。ですから、この手形の受取人は京都商店です。では、この手形の支払人はといいますと、当店になります。だから、支払手形記入帳に記帳します。
当店と神戸商店とは、次のような関係にあると想定されます。
当店にとって神戸商店は、仕入先で、当店は、神戸商店に対して買掛金がある。
逆に、神戸商店にとって当店は得意先で、売掛金がある。
そこで、神戸商店は、京都商店に、なんにかの支払いをするために、当店を支払人とした為替手形を振り出したという取引です。
ですから、当店は、神戸商店に対する買掛金の支払いの変わりに、京都商店が受取人の手形の支払人となったわけです。
当店の仕訳は
(借方)買掛金(神戸商店)340000 (貸方)支払手形340000
となります。
たしかにこの取引は少し複雑ですが、手形は必ず、受取人と支払人がいますので、まず、その2社を確定すると取引が見えてきます。
Q:例えば「○○商会に対する買掛金300円の支払いのために、自己宛為替手形を振り出した」という場合、貸方が「支払手形 300」となるのはわかるのですが、そもそも、自己宛に支払手形を振り出す理由がよくわかりません。参考書などでは、「振出人と支払人が同一人(自分が自分に支払いを依頼して引き受けること)であり、〜」などと書かれているのですが、こういう種類の手形を振り出さなければならないような状況とはいったいどのようなケースなのでしょうか?普通に支払手形を振り出せば済む話なのではないかと素朴に思う
のですがいかがでしょうか?(簿記の試験とは直接関係ない質問かも知れませんが、よろしくお願いします)
A:通常、手形用紙は銀行からもらいます。手形用紙には、約束手形と為替手形の2種類があります。実務的には、約束手形がほとんどです。会社に約束手形があれば、それを振り出して終わりになります。まれに、会社に為替手形しかなかった場合があります(実務上、めったにありませんが・・・)。その場合には、為替手形を使うしかありませんので、自社を支払人、つまり自己宛為替手形を振り出すことになります。手形法という法律がありますが、そのほとんどが為替手形に関する記述となっています。これは、かなり前の話ですが、為替手形が主流であったためです。簿記の問題は、問題のための問題といって、実務ではちょっと首を傾げてしまう取引も出てまいります。今回もそのようなケースとお考えください。ちなみに、支払手形を振り出す・・・という表現は使いません。支払手形は勘定科目です。約束手形を振り出す・・・、為替手形を振り出す・・・といいます。
Q:為替手形の件なんですが、振り出し人、名宛人、受取人等ありますが、どれがどうなっているのか、こんがらがってしまうことがあります。各意味と、できればわかりやすく、どういうときが、こうだから、こうなるんだよと教えていただければと思います。よろしくおねがいします。
A:まず、簡単な約束手形から・・・
約束手形の場合、振出人と受取人の2者が登場します。
振出人→手形代金の支払人→支払手形勘定
受取人(名宛人)→手形代金の受取人→受取手形勘定
次に為替手形です。
振出人と手形の支払人、そして手形の受取人の3者が通常、登場します。
振出人とは、銀行から入手した手形用紙に、必要な事項(金額、支払人、受取人、自分の名前等)を書く人を言います。
その手形用紙を、支払人に持って行き、「私が支払います」という引受けをしてもらう必要があります。そして、引受人(つまり、支払人)が印鑑を押し、そして最後に手形代金の受取人に手形を持っていきます。
名宛人という言葉が、約束手形と為替手形とでは、意味が違うので、確かに混乱しますので、為替手形の場合、引受人が手形代金を支払いますので、通常、「引受」という言葉が出てくるはずです。
為替手形の場合、まず、この引受人を特定してください。次に、手形を誰が持っているかを特定してください。この人が手形代金の受取人です。
手形は取引の図を書くことが一番理解が早いと思います。
図の中で、誰が引受人で誰が手形を持っているのかを特定すれば、仕訳はできると思います。
(12)有価証券について
Q:有価証券の額面をきちんと理解できてないようなのですが。額面は、その有価証券のもっている価値と理解したのでよいでしょうか?
A:有価証券を株式と債券(国債や社債)に分けて考えます。
まず、株式ですが、平成13年の商法改正で、額面という概念はなくなりました。もちろん、それ以前の問題を解きますと、額面という文言がありますが、現在は、ありませんので、まったく気にする必要はありません。
問題は債券(国債、社債)です。
債券の場合、通常1口当たりの額面が100円となっています。つまり、債券を買って、満期まで持っている人は、額面金額で換金されるという意味です。
たとえば、今、国債を1口95円で買ったとしましょう。これは、今の市場の価値が95円だから、その金額で買ったことになります。もちろん、そのまま持っていますと、95円が98円にも93円にもなります。ただ、満期まで持っていますと100円の入金があります。
価値という意味ですと、債券を購入した人は、満期日には額面が保証されている・・・そういった意味が額面と考えます。満期日以前は、市場で取引されていますので、その状況に応じて価値は変化します。
(13)貸倒引当金について
Q:以下の勘定科目の分類は下記の通りで良いですか?
1) 貸倒引当金:負債
2) 貸倒損失:負債
A: 結論
1) 貸倒引当金:資産のマイナス
2) 貸倒損失:費用
まず、貸倒引当金は、右、つまり貸方に計上されます。貸借対照表を思い出してみますと、左は「資産」、右に「負債」と「資本」が記載されます。では、貸倒引当金は、右に計上しますので負債なのかといいますと、結論は負債ではなく、資産のマイナスです。
売掛金や受取手形のうち、回収ができないかもしれない金額を貸倒引当金として計上しますから、売掛金や受取手形という資産のマイナスを意味します。
貸倒損失について、貸倒れとなった、つまり回収不能になったわけですから、回収不能の売掛金という資産を減少させます(貸方)。
そして、回収不能になったわけですから、「損した」ことになりますから、費用を計上します。これが、貸倒損失です。
Q:65ページの問題6−1です。貸倒引当金勘定残高が50,000あると言います。ここで、決算にあたり売掛金残高1,600,000に対し3%の貸倒れを見積もったとありますので、(借方) 貸倒引当金繰入48,000 (貸方)貸倒引当金48,000となりますね?
貸倒引当金残高が50,000あると 負債+負債で期末の勘定は50,000+48,000=98,000円となってしまわないのでしょうか?差額補充法では勘定残高を引いた数を繰り入れると言いますがその辺りがいまいち分かりません。
A:まず、最終的な貸倒引当金の金額から考えます。その金額が、1,600,000円×3%=48,000円です。
次に、貸倒引当金勘定の残高を見てみます。50,000円となっています。
さて、そこで、50,000円を48,000円にするためにどうすればいいかです。
通常のケースは、貸倒引当金の残高がたとえば40,000円であり、最終的な貸倒引当金(ここでは48,000円)より、少なくなっています。このような場合、差額補充法はわかりやすいです。
差額の8,000円を補充すれば、40,000円が48,000円になるからです。
仕訳は、(借方)貸倒引当金繰入8,000(貸方)貸倒引当金8,000です。
さて、本問は、50,000円を48,000円にする必要があります。
これは、差額を補充するという表現ではわかりにくいかと思います。差額を調整するといったほうがしっくりきます。
まず、貸倒引当金の金額を2,000円減額する必要があります。ですから、(借方)貸倒引当金2,000となります。
では、貸方はどうなるのでしょうか。
50,000円を48,000円にするということは、過去に計上した貸倒引当金繰入が多かったことを意味します。
貸倒引当金繰入は「費用」です。
つまり過去に計上した費用を減少させる必要が出てきます。
では、貸方に貸倒引当金繰入、つまり費用のマイナスにするかといいますと、そうではなく、収益として計上することになります(正確には、前期に計上した貸倒引当金が多かったので、前期に費用の計上しすぎと考え、当期に、収益を計上して調整するものです)。
その勘定科目が、貸倒引当金戻入(もどしいれ)です。損益計算書において、特別利益になります。
(14)固定資産について
Q:平成4/4/1に備品1,000,000円を540,000で売却し、代金は小切手で受け取り、ただちに当座預金とした。なお、当該備品は、平成1/4/1に取得した物であり、定率法(償却率25%、残存価格は取得原価の10%)による減価償却を行っている。(決算は、毎年3/31日)という問題なのですが、いつも一期分を減価償却し忘れます。平成4/4/1に売却ということは、この平成4/4/1〜3/31の当期分も減価償却しないといけないのでしょうか?
A:まず、上記の場合、平成1/4/1から平成2/3/31、平成2/4/1から平成3/3/31、平成3/4/1から平成4/3/31の3年間分の減価償却費の計算が必要です。
減価償却費の計算は、原則として月割りで計算されます。ですから、上記の場合、正確には36か月分になります。
では、平成4/4/1に売却した場合、平成4年4月分はどうなるかですが、このような問題の場合、通常は、4月分は減価償却費の計算はしません。
Q:店舗改装の費用が資産勘定の建物になり、機械の整備代が修繕費になることの区別がわかりません。この修繕費も資産になることがあるのでしょうか。
A:固定資産に関する支出には、改装などのように、固定資産の価値が増加する支出と、修繕などのように、壊れたところを治し、価値を元に戻すものがあります。前者の支出が固定資産となり、後者の支出が費用、つまり修繕費となります。ですから、修繕費は価値を元に戻すために行うために、資産にはなりません。
(15)税金について
Q: テキストP96 問題1の取引5番 税金の支払の流れについて
A:ご質問の回答をさせていただきます。まず、P96ですが、日本の税金は、基本的に前払いとなっています。たとえば、○○様が個人で何か事業をしているとしましょう。
そして平成16年1月1日から平成16年12月31日の1年間の所得に対する税金を確定して申告して納税するのが平成17年2月16日から3月15日のいわゆる確定申告の期間になります。
この平成16年1月1日から平成16年12月31日の1年間の所得税が\260,000と確定したとします。
そして平成15年1月1日から平成15年12月31日の1年間の税金がたとえば\200,000だったとしますと、その税額を基礎に、税務署から平成16年1月1日から平成16年12月31日の1年間の所得に対する税金もそのくらいになるだろうと仮定されて、第1期第2期と称して平成16年1月1日から平成16年12月31日の間に先に払ってくれといいます。これが予定納税なのです。
その金額が\140,000だったわけです。
つまり、○○様は平成16年1月1日から平成16年12月31日の1年間の所得に対する税金のうち140,000をすでに収めているのです。
だから、平成16年1月1日から平成16年12月31日の1年間の所得に対する税金が\260,000と確定しましたので260,000−140,000=120,000を確定申告時に納付するというわけです。
(16)資本金について
Q:資本金勘定がよくわかりません。
A:3級の場合、資本金は次のように考えてください。
○○さんが、個人で雑貨屋さんを営んでいるとします。この事業の財産を資本金という勘定で表します。
いま、資本金が右に300,000あるということは、事業を行って300,000ほど財産があるということを表しています。そして、決算月の12月に1年間の利益や損失を計算し、利益は財産の増加、損失は財産の減少となりますから、それを資本金勘定に増加、減少として処理してあげます。
その、利益や損失の算出の方法ですが、解答を見てください。損益勘定というものがあります。
この損益勘定は、商品売買益や受取手数料の収益を表す勘定科目、給料、広告料等の費用を表す勘定科目を締め切る場合に必要になります。
たとえば、給料勘定を締め切るとき、解答の給料勘定を見てください。
11月までの給料が240,000、12月の給料が50,000となっており、1年間の給料の金額が290,000です。
この給料勘定を締め切るためには、290,000を損益勘定に振り替えてあげる必要があります。
(借方)損益290,000 (貸方)給料290,000という仕訳の結果、給料勘定は締め切られます(左右が一致する)し、損益勘定の借方に290,000が転記されます。
そうやって、損益勘定には、すべての収益と費用が集計されてきます。
収益の合計が643,000、費用の合計が、給料から雑費の合計480,000となります。
差額163,000が利益となります。つまり、その金額だけ、財産が増加し、財産を表す資本金が増えることになります。
今度は損益勘定を締め切るために、この163,000を損益勘定から資本金勘定に振り替えてあげます。
(借方)損益163,000(貸方)資本金163,000の仕訳をした結果、損益勘定は締め切られますし、資本金勘定の右側に163,000が転記されてきます。
ここのポイントは、損益勘定を作ることです。ちなみに損益勘定は損益計算書と同じことを表しています。
Q:「受取家賃は、所有する建物の一部の賃貸によるもので、毎年同額を10月1日に12ヶ月分として受取っている」という期末整理事項です。会計期間は、平成15年1月1日から平成15年12月31日までの1年間です。そして残高試算表の受取家賃の金額は「420,000」です。
解答冊子には、「受取家賃180,000/前受家賃180,000」という仕訳が載ってあり、この180,000という数値は前受家賃420,000×9(カ月)÷21(カ月)=180,000となるそうです。
前受分が9が月分なのは分かるのですがどうして420,000円が21ヶ月分なのかが分かりません。
A:これは前回の試験問題です。ご質問についてお話いたします。
講義でもお話いたしましたが、整理前残高試算表の数字の意味がわかれば簿記は完璧と考えてもいいでしょう。この問題の受取家賃の420,000の意味を考えて見ましょう。
毎年、10月1日に1年分を受取るわけですね。ということは、前期の平成14年10月1日も1年分を受取っているはずです。そして、前期の決算において、前受分の決算仕訳をしているはずです。(借方)受取家賃×××(貸方)前受家賃×××
この×××の金額は、9ヶ月分です。そして、当期の期首に再振替仕訳をします。
(借方)前受家賃×××(貸方)受取家賃×××
この段階で、受取家賃の金額(×××)は9か月分ですね。
そして、15年10月1日に12ヶ月分の家賃を受取ります。そのときの仕訳は
(借方)現金預金○○○(貸方)受取家賃○○○
この○○○の金額は12ヶ月分です。
この状態が決算整理前の受取家賃の金額となります。
ということは、420,000は、×××と○○○の合計、つまり、9ヶ月+12ヶ月=21ヶ月分ということになります。
Q:未払家賃とありますが、家賃を滞納しているということでしょうか?
A:未払家賃や未払利息を総称して未払費用といい、未払金という支払う義務を表す勘定とは異なります。家賃は、家を借りていますと毎月発生します。毎月、家賃を支払っている場合は、未払家賃は登場しませんが、たとえば、半年後に半年分を支払う(平成17年3月末に、平成16年10月から半年分をまとめて支払う)という場合、お金は3月末でなければ支払う義務はありませんが、家賃という費用は発生しています。
未払家賃は、(借方)支払家賃12000(貸方)未払家賃12000 の仕訳をし、支払う義務はまだありませんが、家賃という費用が発生しているので計上するものです。
Q:費用・収益の見越しについてですが、なぜ再振り替えが必要かどうかということに疑問を持っています。例えば前期の決算時に未払の利息があった場合、(借方)支払利息×××(貸方)未払利息×××と仕訳し、前期の費用とすべき金額はP/Lに載り、未払の利息は次期に繰り越されます。そして、当期期首に再振替仕訳をせずに、前期の未払い分を支払った仕訳(借方)未払利息×××(貸方)現金×××をしてはいけないでしょうか
A:たとえば、12月末決算で、9月末と3月末が利払い日、1ヶ月の支払利息が1000とします。
決算時の仕訳は、(借方)支払利息3000(貸方)未払利息3000です。もし、仮に、再振替をせずに、(借方)未払利息×××(貸方)現金×××の仕訳をしたとしましょう。
この仕訳は、3月末でします。問題はその金額です。金額は半年分の6000になります。
(借方)未払利息6000(貸方)現金6000となります。
ここで少し、次の文章を読んでみてください。
費用収益の見越・繰延の仕訳の基礎となっている考え方があります。(企業会計原則)
期中では現金主義、期末に発生主義に修正という考えがあります。
期中では、6000の利息を支払えば6000の費用を計上し、期末に修正しましょうというものです。
ですから、3月末に(借方)支払利息6000(貸方)現金6000の仕訳をすることになります。
ということは、再振替仕訳をしないと、費用が6000計上されてしまうことになります。
上記のような考えがなければたとえば再振替仕訳をしないで3月末に次の仕訳もできます。
(借方)未払利息3000 (貸方)現金6000
支払利息3000
しかし、いまの企業会計ではそれができないのです。(企業会計原則という会計の憲法がありますから)
このような理由で、再振替仕訳が必要となります。
Q:精算表作成問題(会計期間平成×1年1月1日から平成×1年12月31日)で「前払保険料24,000円は平成×1年9月1日に支払った1年分の火災保険料の金額である。」とあった場合、仕訳(金額)が(借)支払保険料 8,000 (貸)前払保険料 8,000となるのはどうしてですか?前払している期間は翌年の1月から8月までの期間ではないのでしょうか?ちなみにこの問題では、試算表上に前払保険料24,000円とあります。
A:まず、9月1日に次の仕訳をしています。1年間24000円(1ヶ月2000円)
(借方)前払保険料24000(貸方)現金預金24000
この前払保険料が試算表に載ってきています。24000は×1年9月から×2年8月までの1年間です。当期の費用としての保険料は、9月から12月までの4か月分です。つまり、当期の費用は8000円です。24000円のうち、8000円が当期の費用となり、残額の16000円が次期の費用(翌年の1月から8月までの期間)、つまり前払保険料となります。いま、前払保険料は24000円ですから、このうち8000円を支払保険料に振り替えてあげなければなりません。
したがって(借方)支払保険料8000(貸方)前払保険料8000という仕訳が必要になります。
この処理は、消耗品の取引で、期中では、消耗品で処理をし、期末に使った金額を消耗品費に振り替える場合と同じです。
(18)仮勘定等の処理
Q:決算整理時、仮払金、仮受金、未払金、未収金、立替金、預り金等不明な勘定科目はあってはいけないのでしょうか?(必ず消える仕組みになっていますか?)
A:仮払金、仮受金といういわゆる仮勘定といわれるものは、通常、期末に適切な勘定科目に振り替えます。
実務でも、期中で、よくわからなかったため、仮勘定を使い、取引の実態が判明したとき、必ず適切な勘定に振り替えます。
通常、貸借対照表に仮勘定が残っていることはよくないため、消す仕組みになっています。
それに対して未払金、未収金等は明確な勘定科目ですから、貸借対照表に計上されます。
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